その汗、「体質だから」とあきらめていませんか?
多汗症は治療できる病気です
暑い季節になると、汗に悩まされる方も多いのではないでしょうか。
汗をかくことは、体温を調節するために必要な体の働きです。しかし、中には気温や運動とは関係なく大量の汗をかき、日常生活に支障をきたしている方もいらっしゃいます。
「昔から汗っかちだから仕方ない」
「体質だから治らない」
そう思っている方も多いかもしれません。
しかし、過剰な発汗によって日常生活に困っている場合、「多汗症」という治療の対象となる病気の可能性があります。

「原発性局所多汗症」とは?
多汗症には、ほかの病気や薬剤などが原因となって起こるものと、明らかな原因がなく発症するものがあります。
このうち、明らかな原因がないにもかかわらず、脇や手のひら、足の裏、頭や顔など特定の場所に過剰な発汗が続くものを**「原発性局所多汗症」**といいます。
特に、
- シャツの脇に大きな汗ジミができてしまう
- 人前で脇を上げることに抵抗がある
- 緊張すると汗が止まらない
- 手汗で紙やノートが濡れてしまう
- 手汗が気になって握手や人との接触を避けてしまう
など、汗によって学校や仕事、日常生活に支障が出ている場合には、一度医療機関へ相談していただきたい症状です。

脇汗には「拭くタイプ」の治療薬もあります
原発性腋窩多汗症、いわゆる「脇汗」に対しては、現在さまざまな治療法があります。
その一つが外用抗コリン薬です。
当院では、原発性腋窩多汗症に対する治療薬として、**ラピフォート®ワイプ2.5%**などの処方が可能です。
ラピフォート®ワイプは、その名の通り1日1回、薬剤を含んだシートで脇を拭いて使用するお薬です。
汗を出す指令に関係する神経伝達を抑えることで、脇からの過剰な発汗を抑えます。
「汗の薬」と聞くと飲み薬を想像される方もいらっしゃると思いますが、現在ではこのように脇に直接使用できる治療薬があります。
また、原発性腋窩多汗症と診断された場合には、保険診療で治療できる薬剤があります。

「手汗」にも治療法があります
多汗症は脇だけではありません。
手のひらに大量の汗をかく原発性手掌多汗症もあります。
「テストや仕事中に紙が濡れてしまう」
「スマートフォンが操作しづらい」
「人と手をつなぐことや握手に抵抗がある」
こうした悩みも、単なる「汗っかき」ではなく、多汗症によるものかもしれません。
現在では、原発性手掌多汗症に対しても**アポハイド®ローション20%**という塗り薬が保険適用となっています。
脇汗だけでなく、手汗で長年悩んでいる方にも、医療機関で治療できる選択肢があります。
汗で困っていること自体が受診のきっかけになります
多汗症で大切なのは、単純に「汗の量が多いかどうか」だけではありません。
その汗によって、ご本人がどれくらい困っているかも重要です。
仕事中に汗ジミが気になって集中できない、人前に出ることを避けてしまう、着たい服を選べない――。
汗による悩みは周囲からは分かりにくいため、「このくらいで病院に行っていいのかな」と我慢している方も少なくありません。
しかし、日常生活に支障が出ているのであれば、一度ご相談ください。

「汗が多いのは体質だ」と思わずご相談ください
以前は、脇汗や手汗に悩んでいても、市販の制汗剤を使ったり、我慢したりする方が多かったと思います。
現在では治療の選択肢が増え、多汗症は医療機関で相談・治療できる病気として認識されるようになっています。
もちろん、汗が多いからといってすべての方が多汗症というわけではありません。また、ほかの病気や服用しているお薬が原因で汗が増えることもあるため、診察したうえで適切な治療法を考えることが大切です。
くれクリニックでは、脇汗や手汗についてのご相談にも対応しています。
「昔からだから仕方ない」とあきらめず、汗でお困りの方はお気軽にご相談ください。